日光・鬼怒川 行ってきた【第2話】明治の館と、数十年ぶりの東照宮

日光東照宮陽明門周辺の極彩色の彫刻と金箔 旅のしおり

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東武日光駅から、緩やかな坂を上る

駅を出て、明治の館まで歩く。

地図ではまっすぐな道だった。実際は、ずっと緩やかな坂道が続く。

4月中旬。関東ではもう桜が散っていた時期。坂の途中、まだ満開の桜が残っていた。

足を止めて見上げる。

東照宮までの参道に、薄紅色がまだ重く垂れていた。

明治の館、30分待つ

平日、昼前。

明治の館の前には、すでに列ができていた。受付で名前を伝え、30分近く待つ。

石造りの洋館。重厚な外壁に、桜の花びらが点々と散っていた。

玄関の横に、メニューが置かれている。

待つ間、それを覗き込む。

庭を歩く。

「指定有形文化財」の石碑が立っていた。

その先に、赤い電話ボックス。

中をのぞくと、電話機がない。

箱だけが、そこに残っていた。

席に案内される。

注文したのは、ハンバーグセットとチーズケーキ。

肉汁が皿に広がる重厚さ、としおりに書いていた。それより、皿の上の沈黙が長かった。

デミグラスソースの皿が空になり、フォークが皿の上で止まる。

東照宮、拝観料を払う側になって

東照宮に来たのは、社会科見学が最後だった。

拝観料を払う。

あの頃は、学校がまとめて払ってくれていた。

数十年ぶりの境内は、思っていたより狭く感じた。

三猿を探す。

よく見る「見ざる聞かざる言わざる」の段以外にも、いくつもの猿の彫刻が並んでいた。

陽明門をくぐる。

金色の彫刻が、軒下にびっしりと並んでいた。国宝という言葉が、頭の中で重みを持つ。

奥へ進むと、酒樽がずらりと積まれた回廊に出る。

別のショーケースには、キリンビールの缶と瓶が並んで奉納されていた。

麒麟の彫刻や絵画は、境内に49頭もあるという。

あちこちで、もう何頭も見ていたのかもしれない。

鳴き龍の下で、手を叩こうとする。

叩くのは禁止されている。

係の人が、拍子木を鳴らす。

パーン、と音が天井で反響する。

別の社殿の前、ガラスケースの中に武者ガンダムが立っていた。

徳川家康、南蛮胴具足Ver。

神酒授与所で、3個まで買えるという。

奥へ進む。

「これだよ」

一緒に歩いていた誰かに言われるまで、眠り猫を見過ごしていた。

思っていたよりずっと小さい。

その先、奥宮へ続く石段を見上げる。

足の疲れが、もう溜まっていた。

引き返すことにした。

帰り道、神橋が光っていた

駅へ戻る道、横から神橋を眺める。

大谷川の上に架かる朱色の橋。光を受けて、水面が揺れていた。

誰かが、足を止めたまま動かなかった。


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坂を上がる、花の重さの中で|ウクク

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