日光・鬼怒川 行ってきた【第1話】スペーシアXコックピットスイートで北千住から

旅のしおり

朝、北千住へ向かう

4月中旬の朝。

6人分のリュックが、それぞれの肩にかかっている。

歩きやすい靴を選んできた。東照宮で、よく歩くことになると分かっていたから。

しおりに書いた予定が、今日から現実になる。

北千住駅、改札前。6つのリュック、6足のスニーカー。同じ方向を向いている。

集合1時間前、迷う準備をしていた

東武トップツアーズの担当者には、こう言われていた。

「北千住の特急乗り場は分かりづらい場所にあるので、早めに行った方がいいですよ」

コックピットラウンジに食べ物があるかも分からない。

乗車中のつまみも買うかもしれない。迷うかもしれない。

出発1時間前に集合を決めた。

当日、メンバーの一人が言う。

「北千住から特急取ったことあるから分かるよ」

迷わず、特急乗り場に着いた。

北千住駅ホームの特急乗り場案内とリュック姿の一行

09:13 北千住、スペーシアX3号の最後尾へ

北千住駅、9時13分発。スペーシアX3号に乗り込む。

行きの席は、最後尾のコックピットスイート。

コの字に組まれたソファ。最大7名まで座れる空間に、男6人で収まった。

日光まで2時間もかからない。座席に着くと早々に、コックピットラウンジへ向かった。

ラウンジは先頭車両。最後尾から、車両をいくつも渡っていく。

電車が揺れる。

通路の手すりを、何度も握り直す。

クラフトビールとつまみを買い込み、テーブルに広げる。

コンビニの袋、缶ビール、Starbucksのカップが並ぶテーブル。六角形の窓の外を、街並みが流れていく。

ガラス越しに、運転士の背中が見える。

無線に向かって何かを伝えている。前面の大きな窓いっぱいに、線路と街並みが広がっていた。

運転席のすぐ後ろ。計器のランプ、無線のコード、流れていく架線。

足を伸ばし、ビールを一口。

「最高」「すごい」。

それ以上の言葉は、誰も探さなかった。

車掌さんの挨拶、降り際の一礼

道中、車掌さんが挨拶に来た。

コックピットスイートの客に、一人ずつ声をかけていく。

集合写真を撮ろうと、リモコンを構える。

東武日光、降りて振り返る

東武日光駅に着く。

ホームに降りて、振り返る。

白い先頭車両。X字の窓が並んでいる。「SPACIA X」のロゴが、午前の光を受けていた。

ドアの前に、案内板が立っていた。

「ご乗車準備中」

自分たちが座っていた場所が、もう次の客を待っている。


▶ 次回、第2話「明治の館と、数十年ぶりの東照宮」へ続きます。
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朝、まだ知らない速さの中へ|ウクク

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