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横になる前に、まず枕元のサイドテーブルへ手を伸ばす。窓は閉めてあるが、部屋の中に湿気が残っている。
以前は、この時間になると窓を何度も開け閉めしていた。冷たいタオルを取りにキッチンへ往復することもあった。眠りに入る直前に、その一往復が挟まっていた。

横長の箱型の機体は、コードを持たない。天面のスイッチに指先が触れると、送風とミストの連動モードが選ばれる。タンクを持ち上げると、水の重みがわずかに指先へ移る。
前面の吹き出し口から、目に見えないほどの霧が横へ流れ、シーツの端に触れて消えていく。本体の向きを少しだけ自分へ寄せる。腕はその位置に残っている。
窓へ向かう足も、キッチンへ向かう足も、今夜は動かない。指先は、そのまま機体の上に残っています。
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