静かな食卓と溝のない円

キッチンの作業台に置かれた、内側に溝のない藍色の陶器製すり鉢。 生活改善グッズ

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春の夕方、キッチンの作業台に立つ。窓から低い日差しが入り、作業台の面が斜めに照らされている。すり鉢を引き寄せ、煎った胡麻を鉢の中へ入れる。すりこ木を握り、回転させ始める。

擦り終えたあと、胡麻が溝の奥に残っている。すりこ木を止め、ブラシを探す。鉢の底を叩いて食材を落とそうとする。溝の中の食材を掻き出す動作が、すり終えるたびに発生していた。洗い物でもスポンジが溝に引っかかり、指で押し込む一拍が挟まっていた。

かもしか道具店のすりバチは、陶器製の鉢だ。内側に溝を設けない構造になっており、表面の微細なザラつきによって食材を粉砕する。溝がないため、食材が入り込む隙間が存在しない。底面が広く平らで重心が低い形状により、すりこ木で力を加えても鉢が動かない。縁を押さえなくても、鉢の位置が変わらない。そのまま食卓へ出せる形状のため、鉢から別の器へ移し替える動作も発生しない。

鉢の中に胡麻を入れ、すりこ木を回転させる。白い粉が鉢の底に溜まっていく。作業を止め、スプーンを内側面に沿って一度滑らせる。胡麻がそのまま集まる。視線は次の調理へ向かっている。ブラシを探す動作は発生していない。

すりこ木が、鉢の縁に斜めに掛かっています。




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陶器の肌と粒の破裂|ウクク

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