垂直の線と視線の整理

リビングの壁際に垂直に設置された、真鍮のネジが付いた黒いスチール製の突っ張り棒。 生活改善グッズ

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春の昼、リビングの窓際から光が差し込んでいる。フローリングの木目に沿って光の帯が伸び、その縁が壁際まで届いている。テーブルの上に手を伸ばしかけて、目的の物がそこにないことに気づく。ソファに目を移し、座面の端に積まれた小物の中を一度確認してから、また立ち上がる。

小物の置き場所が定まっていないと、動作は一直線に進まない。何かを取るたびにテーブルとソファを往復し、目的の物にたどり着く前に屈み直す一拍が挟まる。棚を増やそうとしても、床面積を使う家具は通路を狭め、動線そのものを変えてしまう。壁面は空いているのに、そこに物を置く構造がない状態が続いていた。

DRAW A LINE 001 Tension Rod Aは、スチールパイプを粉体塗装で仕上げたポールだ。表面はマットで、光を散らす。触れた指先に、ざらつきが返ってくる。内管と外管がスライドする伸縮構造を持ち、中ほどに真鍮製のネジが一つある。このネジを締め込むことで長さが固定される。両端には天然ゴムまたはABS樹脂のパッドが備わっており、壁と床の接点で摩擦力によって自立する。壁や床に穴を開けず、工具も要らない。耐荷重は横取付で最大25kg、縦取付で10kg。アクセサリー類を加えることで、棚・フック・照明などとして機能を拡張できる。

ポールを壁と床の間に立て、ネジを締め込んだ後、棚を差し込む。手を離すと、棚はその位置で静止する。床に散らかっていた小物を棚に置くと、視線の高さに目的の物が並ぶ。次に何かを取るとき、テーブルやソファに目を向ける前に、手がその棚へ先に動いている。屈み直す動作が消え、往復の一拍がなくなっている。壁際の床面は空き、光の帯がフローリングの上を遮られることなく伸びている。棚の位置を変えるときは、ネジを反時計回りに緩め、高さを調整してから再び締め込む。パッドは設置面に跡を残さず、元の壁と床を保っている。

窓からの光が角度を変え、ポールの表面が少し暗くなっている。真鍮のネジだけが、鈍く光を受けたまま静止しています。




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