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夏の昼、歩道のコンクリートは足元から熱を返してくる。駅の出口を出て、鞄のサイドポケットに手が向かう。取り出すのは、収納時30cmほどの黒いシリンダー。その動作に、立ち止まる必要はない。
以前は、傘を広げるために一度立ち止まっていた。鞄を足元に下ろし、両手で中棒を引き出し、骨に絡んだ布を解く。その間、荷物は地面に置かれたまま、歩き出す直前に動作が戻っていた。一拍が、毎回そこに挟まっていた。

Wpc.IZA Type/Automaticの手元には、円形のボタンがひとつある。バネ駆動の機構が内部に収まっており、ボタンを押し込む力が直接、骨の展開に変換される。ポリエステル生地の裏面にはポリウレタンコーティングが施されており、この多層構造が太陽光を物理的に遮断する。親骨はスチール・グラスファイバー・アルミの複合構造で、全長約58cmまで展開する。重量は約345g。片手で持ち、骨が展開した後も、もう片方の手は荷物を持ったままでいられる。

親指をボタンに掛け、前方の空間に向けて押し込む。バネが弾け、重なり合っていた骨が一気に広がる。直径約98cmの円形の影が、歩道のコンクリートに落ちる。その動作に、鞄を下ろす必要はない。もう片方の手は、荷物を持ったままだ。
日陰が展開した後も、歩行のテンポは続いている。閉じる際はボタンを押して骨を縮め、傘の頭を段階的に押し込む。カチッという音が、収納の完了を返す。逆戻りしない構造になっているため、一気に押し込む力は不要だ。
サイドポケットに戻した後、その場所に手が戻ることはない。鞄の中で、傘の位置は変わっていません。
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